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理事長挨拶


令和6年6月26日の天竜厚生会理事会におきまして、社会福祉法人天竜厚生会の第7代理事長として就任することとなりました。いち職員であった私が、理事長になるということには、幾許かの戸惑いと畏怖の気持ちが強いのですが、諸先輩方等の後押しをいただき、お引き受けすることとなりました。

昭和52年卒業と同時に就職しました私は、同世代の人たちとともに、天竜厚生会の礎を作り上げた草創期の方々から直接指導を受けて来られた諸先輩方と共に働くことができました。ニーズはあるが制度にないサービスについては、公益的な事業として受け入れつつ、制度そのものを作る働きかけから取り組む姿勢には強い感銘を受けました。天竜厚生会は、先達者たちの日々のこうした取り組みの中からできあがってきたということを、再度認識し直して、それを次世代に繋げていくことが、私に課せられた使命であると考えております。

そのうえで、私が果たすべき役割は二つあると考えております。一つは、これまで培われてきた組織や財政基盤をより確固たるものにすることです。たった7人で創設した天竜厚生会が、いまや2,400名の職員を擁し、入所・通所系の事業だけでも毎日約4,500名の方々にご利用いただいております。ご利用者にとっては安全で、安心して質の高いサービスが継続的にご利用できますように、また職員にとっては将来に対する不安なく責任を持って業務に臨めるように、組織や支援を維持するための財政基盤を固めることが重要であります。前理事長をはじめとする歴代理事長の時代に、財政基盤の確立や組織の検討は、継続的に議論され、段階的に確立されてきております。今後におきましては、組織の課題の抽出や見直しを重ねるとともに、新たなニーズや社会情勢の変化に適合する現行事業の統廃合や新規事業に取り組み、より強固なものとしていきたいと考えます。

もう一つの役割は、後継世代の育成であります。天竜厚生会は、昭和40年代から50年代にかけて、また平成においても地域ニーズ、社会ニーズに合わせて事業を拡大してきました。今後の急激な少子化に伴う高齢者人口の割合増加や人口そのものの減少による社会福祉ニーズの変化に即応できる人材の育成と確保は、社会福祉法人として事業を継続できるか否かの重大かつ喫緊の課題と認識しております。天竜厚生会の創設の理念とともに、天竜厚生会が行う事業を次世代に繋げていくことが大きな役割と考えております。

社会福祉を取り巻く今日の状況は、順風と言えるものではなく、直面する多くの課題を抱えております。介護保険法等各法の見直しが頻繁にあり、そのような見直しがあっても、ご利用者・ご家族や職員が混乱することが無いように、体制を整備しておくことが必要です。また、制度の狭間にあって、充分なサービスが受けられないでいる人達や、制度はあっても、提供するサービス事業者が無くて、生活困難な状況におかれている中山間地域での取り組みの継続は、天竜厚生会に課せられた重要な役割の一つであると考えております。

天竜厚生会が、さらに将来にわたって、その存在が地域にとって価値ある法人として、地域ニーズを把握しながら皆様のご期待に応えられるように努力を続けてまいりますので、今後ともご指導、ご鞭撻をいただきますよう宜しくお願いいたします。
理事長  伊藤 栄
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